妄想小説家panのブログ。

素人の小説です。

2021-03-04から1日間の記事一覧

われても末に逢はむとぞ思ふ①

潮風が顔に強くあたって、砂が舞った。 僕は真っ直ぐ海を眺めていたけど、その砂が目に入りそうで顔を背ける。 その顔を背けた先にいるあいつは、舞い散る砂も強い風も気にしないで、ただ真っ直ぐ前を向いて、線の細い儚げな横顔を見せていた。 「渉、もう帰…